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臨床検査科

「臨床検査科」といっても、多くの方には?と思います。具合が悪い時や健康診断で病院に行った時、血液や尿検査、心電図検査などをしたことがあると思います。
その血液や尿の材料を用いて検査を行い、日常の体調や生理的変動などの情報を医師に報告します。
これらのことで病気の診断だけではなく治療方針を決める大きな手助けや、治療経過の確認、重症度の判定・回復の度合いなどをはかるのにも利用されています。簡単に言えばそれが「臨床検査」なのです。
それには「臨床検査技師」という国家資格を持った専門のスタッフが係っています。
現在、9名のスタッフが生化学検査、免疫血清検査、血液・凝固検査、輸血検査、一般検査、微生物検査などの検体検査と心電図や呼吸機能などの生理検査を行っています。
夜間・休日においても入院・救急患者様が安心して受診していただけるよう技師が輸番制で在宅当直を行いオンコール体制で365日24時間対応しています。
臨床検査科の場所は、病院正面玄関を入ってエスカレーターに乗り、2階で右側に行きますと大きく戸が開いているところが患者様専用入口となります。

生化学検査

検査で血液や尿などを使って、様々なタンパク、ミネラル、酵素活性などを測定する部門を生化学検査(せいかがくけんさ)または臨床化学検査(りんしょうかがくけんさ)といいます。
※酵素とは体の中で必要な物質を作ったり、不必要な物質を分解したりするのに不可欠な物質です。
それで何が化ける(ばける)のかといいますと、血液の成分である血清または血漿、尿などを試薬と混ぜ反応させ、反応した結果の色を見るのが生化学検査です。色と言っても最近はほとんど機械で測定するので、目で見ることは出来ません。
ほぼ無色の血清(または血漿や尿)+試薬→(温める)→色が付く

色の付き具合や、色の時間変化(だんだん薄くなる、だんだん濃くなる)の結果で測定する物質の濃度や、酵素活性の高い低いがわかるという仕組みになっています。この色も目で見える色(可視光線で測定)、目で見えない色(紫外部測定、極まれに赤外部測定)などがあります。
普段の検査は凝固した血液を遠心分離し、血清と血餅(けっぺい)に分け、血清を試験管に分注、バーコードを貼って機械に載せスタートを押すだけですが、ここに辿り着くまでがとても大変、毎日同じ結果が出ているかどうかの確認。
例えば、血糖100という結果が毎日出続けるか、110とか90になっていないか、という確認を毎日全ての項目で行っています。
全国の施設と比べて検査結果に差が無いかどうかの確認、これも大事です。
検査結果が出ても前回の結果と比較して変化が無いかどうかの確認。(初回検査時には前回値はありませんが・・・)
これらの確認の後、検査結果の報告ということになります。

AU2700(生化学分析装置:オリンパス)
 
肝機能・腎機能・電解質・脂質・一部分の免疫項目を測定しています。
24時間スタンバイでいつでもすぐに検査が可能、ただし測定には反応時間があるので結果が出るまでには少し時間がかかります。
DMジャック(糖尿病検査項目分析装置:協和メデックス)

糖尿病の診断、コントロールの指標となる血糖値とHbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)を測定しています。
パスファースト(免疫発光測定装置:三菱化学ヤトロン)

心筋梗塞で高くなるトロポニンI・CK-MB、心不全の指標となるBNPを測定しています。
BNPは心不全(心臓が受けているダメージ量・心臓の弱り具合)を数値化できる今までに無い検査項目です。
トロポニンI・CK-MBは心筋に特異的(ほぼ心臓にしか存在しない)な物質です。
心筋梗塞になると心筋が壊れ、これらの物質の血液中の濃度が高くなります。
AES320(自動電気泳動装置:オリンパス)

血清中のタンパク質はそれぞれ電気を帯びていて、その性質を利用してタンパク質を分離(大きく5本の帯に別れる)し、波形を解析することによって色々な体の状態を推定します。
FT/IR-4200(結石分析装置「フーリエ変換赤外分光光度計」:日本分光)

主に尿管結石の成分分析をしています。結石の組成によって特徴的な波形が現れます。
この波形で結石の種類を特定します。
分光光度計7012(分光光度計:日立ハイテク)


自動分析装置のバックアップや検査試薬の検討、少量検体、特殊項目、緊急検体の測定をします。
モニター20(赤血球沈降速度測定装置:常光)

炎症と呼ばれる体の状態を検査する機械、機械でやらないと2時間かかる検査がこの機械で検査すると1時間で検査結果が出る優れもの。
緊急検査の場合は30分で一度報告をして、1時間後に最終報告をします。

血液・凝固検査

皆さんの体内を流れている血液は、全身を循環して体の隅々に酸素や栄養素を運ぶとともに、老廃物など体の細胞から不要な物を受け取って体外に運ぶ役割を果たしています。
その血液の中には、肉眼では見えないいろいろな細胞が存在しています。それらの細胞の数や形態について検査するのが「血液一般検査」です。
また、怪我をして出血をした時や採血をした後、時間が経つと血液はやがて固まります。 血液の中には細胞だけではなく、血液を凝固させる凝固因子と呼ばれるものもあります。
これらの凝固因子がきちんと働いているかどうかを調べるのが「凝固検査」です。

血液一般検査

●多項目自動血球分析装置 XE-2100
主に血液中の細胞数(白血球・赤血球・血小板)や細胞の形態、ヘモグロビン濃度などについて検査します。
体の中の炎症や貧血、血液疾患などの診断に用いられます。
●白血球数(WBC)

一般的に感染症などで増加しますが、白血球数には"生理的変動"といって、激しい運動や感情の激動、食事、採血した時間などにより変動することがあります。ですから、数だけでは異常かどうかの判断は難しいです。白血球数が少なくなると病気にかかり易くなります。

●赤血球数(RBC)

白血球に比べて"生理的変動"は少ないですが、成人では性差があり、男性に比べ女性の方が少ないです。

●ヘモグロビン濃度(HB)

ヘモグロビンは赤血球に含まれる赤い色素で、血液が赤く見えるのは、このヘモグロビンによるものです。 体の組織に酸素を供給する重要な役割を担っています。このヘモグロビン濃度が低下した状態が、一般的に言われる貧血です。赤血球と同じく男性に比べ、女性の方が低いです。

●ヘマトクリット値(HCT)

一定の血液中に含まれる赤血球の割合をいいます。赤血球数やヘモグロビン濃度と平行して行うことにより、貧血の鑑別に役立っています。

●血小板数(PLT)

血小板が少ないと血が止まりにくいと思いがちですが、止血には血小板以外にもいろいろな因子が関与しているために、血小板の数だけではその判断は出来ません。

●白血球分類(血液像)

白血球には主に5種類の細胞(好中球・好酸球・好塩基球・単球・リンパ球)に分かれ、体の状態によって割合が変化します。白血病や悪性リンパ腫などでは血液中に異常な細胞が出現し、その細胞はそれぞれ特有の形を示します。自動分析器で異常パターンを示した検体については、血液塗抹標本を作製し顕微鏡で目視します。

  
  

画像左:血液塗抹標本(白血症AML) 画像中:血液塗抹標本(正常人) 画像右:モニタ比較

凝固検査

●全自動血液凝固測定装置
体内の血液凝固能の状態(出血傾向・血栓傾向などのバランス)などを調べます。
主に、プロトロンビン時間(PT)・活性化部分トロンボプラスチン時間(APTT)・フィブリノーゲン濃度(Fib)・AT-III・FDPを測定し、肝臓疾患やDICの診断に役立つとともに、手術前検査やワーファリンなど抗凝血薬の治療効果判定に活用されています。

免疫血清検査

感染症項目(梅毒、肝炎ウィルス、HIV)や腫瘍マーカー、ホルモン検査、血中毒物など測定しています。病院時間内ではほとんどの項目を緊急検査項目として結果を出しています。 しかし免疫以外の検査項目に比べて少し時間がかかります。
免疫検査とは主に抗原抗体反応のことを言います。
例えば、風邪をひいた場合、ウィルスが人の体に入って悪さをします。この時に人の体ではいろいろな手でウィルスを排除しようとします。その中の1つが抗体産生です。
ウィルスに反応する抗体を作り、ウィルスを排除します。検査では血液中の抗体を測定して、このウィルスの特定をしたりします。
〇〇抗体という検査は、〇〇が現在あるという検査ではなく、その抗体を体が作ったよということです。抗体は作るのに時間がかかるのですぐには陽性になりません。病原菌を排除したとしても抗体は残り、検査結果としては陽性になったりします。
腫瘍マーカーやホルモンなどは体に増えても抗体ができるわけではありません。
ねずみやうさぎなどを用いてその蛋白に対する抗体を産生し、その抗体で人の血液中の腫瘍マーカーやホルモンなどを測定します。
どの検査項目も有り得るのですが、免疫検査は特に非特異反応が起こり易いです。
非特異反応とは、実際の測定項目に反応するのではなく、いろいろな原因により反応を起こし陽性となることです。(擬陽性)
他の検査結果と症状が合わない結果の時は非特異反応の可能性が高いことがあります。

ARCHITECT(アーキテクト)

HBS抗原抗体、HIV、腫瘍マーカー、ホルモンなどを測定しています。測定時間が長めなので再検査に入ると時間がかかります。
BN-ProSpec(ビーエヌプロスペック)

補体、貯蔵鉄、梅毒抗体などを測定しています。
LPIA NV-7(エルピアナビゼブン)

血中薬物を測定しています。免疫はこの機械のみ24時間体制です。